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REISM・な・ヒト

「住みこなす」こと。それは、住む人のセンスとスタイルによってどんどん居心地のよい空間に育てていくこと。
ライフスタイルをその場所で心からエンジョイしている人こそ本当に上手な「住みこなし」ができている人。
「REISM」に触れることで自分だけの楽しみを見いだし、豊かな毎日を送っている住みこなしている人々。
ここでは、そんなREISMな人たちを、ご紹介しましょう。

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File No.11Doma K・Sさん work: IT

日本古来の「土間」文化が、
現代の生活に心地よくフィットする。

「この部屋を見た瞬間に、とても自由なイメージを感じて即決しました。」

笑顔でそう語るK.Sさんは、ずっとリノベーションの物件を探していた。「Doma」という名のこの部屋を見つけた瞬間、素材感を活かしたシンプルな造りの空間にひと目惚れをしたと言う。

頑丈なモルタルばりの「土間」は、広くて多目的に使える自由度の高いスペース。座敷にあがると、そこに敷かれているのはヘリがなく目の細かい琉球畳。無機質なものとあたたかみのある素材の組み合わせが味となり、また視覚的にもとてもひろびろした印象に仕上がっている。

住む人次第でどんなふうにも変わる自由な部屋は、「新品のモノにはあまり魅力を感じない」というアンティーク好きのK.Sさんカップルのニーズにぴったりと同調し、昇華していった。自分の居場所をカスタマイズしていく喜びが、二人の共通の楽しみとなり、日々の話題を盛り上げている。

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このソファーを中心にして、インテリアを揃えて行った。ここで過ごす時間は、何にもかえがたいひととき。

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住人のセンスを感じる、無駄なくモノを収めるテクニック。機能美を徹底的に追求したスタイルが、ここにある。


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秘密基地のようなワクワク感と
大好きなモノに包まれて過ごす日常。

かつて、アメリカに留学していた時。古い家や部屋をリノベーションし、そこに住むとことにステイタスを見いだしている現地の人々の文化に触れ、リノベーションの素晴らしさを知ったというK.Sさん。

「大学では建築を専攻していて、卒業制作もリノベーションハウスを作りました。コンクリートの質感を活かした、使う人の自由にできる空間というコンセプトで。」

「Doma」という部屋は、卒制のコンセプトと同じく、とても自由で想像力をかきたてる素晴らしい空間なのだ。住む人間が自由に動かし育てていく部屋だから、その過程にさえもドラマを感ずにはいられない。それはK.Sさんのアンティークのモノが好きである理由とも共通する。

古い靴やスーツケースなどを見ると「これはどういう歴史をたどってきたんだろう。以前はどんな人が使っていたんだろう…。」というドラマを想像するのが、たまらないのだという。想像力をかき立てるお気に入りのアンティーク靴や古着、家具たちを好きな場所に置きたいだけ置く。そう、まるで自分だけの秘密基地を作るように。

そんな楽しさがまるごと表現できて、なおかつすべて自然にまとめあげる包容力が、この部屋には確実に在るのだろう。

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エス字フックを活用し、ワードローブをショップのディスプレイのように収納する。
見やすさとセンスの良さが同居する上級技。

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自転車も、部屋に乗り入れそのまま置ける。土間はなんでも受け入れてくれる、懐の広い多目的スペースだ。


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新しいけれどどこか懐かしい。
やさしい空間で、人との絆も深まって行く。

良い部屋は人を呼ぶもの。住む人が部屋作りを心から楽しんでいる様子が伝わるせいなのだろうか、友人たちもその楽しげな雰囲気と居心地の良さに惹かれてひんぱんにここへ遊びにくると言う。

訪れた友人たちのために大量に購入したブランケットは、座敷の下の大きな収納引き出しに入れられる。土間以外でも、この部屋はなんとも機能性にあふれている。

和のDNAが根底にある土間だからこそ、どこか懐かしく感じられ、訪れる人に無意識の安心感を与えているのだろう。ここなら友達や恋人とのどんな会話も、心地よい距離感で響き合うのだ。

人とのコミュニケーションを円滑にし、絆を深める最高の場所が土間とK.Sさんによって創り出されたのだ。

いつか、趣味である古着のセレクトショップを開きたい…そんな夢の実現も、ずば抜けた空間創作能力を持ち、人との絆を大切にするK.Sさんならきっとそう遠い未来の話しではないだろう。

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壁に空いた穴を活用し、趣味のアンティーク靴を置く棚に。アンティークの金棚はキッチン棚として代用。
「見た目より使いやすさ重視」というコンセプトが生きる。

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土間と座敷の境界線は、あるようで、無いに等しい。
同じ目線だから自然と心も通じ合う、なんとも和やかな位置関係。

Text: Yuzuka Matsumoto
Photograph: Yoshinori Tonari

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